丹生鉱山の位置する同町丹生地区もこうした条件が揃う土地であり、丹生神社が存在する。継体天皇17年 (523年)の創建とされ、この神社は8世紀、大仏鋳造(後述)の際に水銀を求める祈願がなされた。その祈願通り、水銀が産出したため、743年に丹生明神の名を賜っている。
また、江戸時代の記録では、弘仁10年(819年)には夏の日照りから勅令によって祈雨をし、秋になると多雨となったので、止雨を祈らせたという。
高野山麓には丹生都比売神社が存在し、ニウヅヒメが祭神となっている。ニウヅヒメは元々、大和国の丹生川のはてに住んでみえたので名付けれたという。現在、ニウヅヒメは「祈雨止雨の神」であり、同神社は同信仰の拠点となっている。また、ニウヅヒメは伊勢国に姿を見せたともされている。同地は丹生氏の本拠地だったともいわれ、水銀にまつわる神と考えられる。この事から丹生都比売神社と、同町丹生地区の丹生神社は祈雨止雨信仰と共に水銀鉱業に関するつながりもあるものと見られる。
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ただし、元来、ニウヅヒメと祈雨止雨信仰は無関係のものであった。これは古代の水銀鉱業の衰退に伴い、丹生氏が水銀鉱業から農業に生業を転換していく際、農業に重要な水を司る女神であるミヅハノメを主神に迎え入れた。この結果、ニウヅヒメとミヅハノメの混同されるようになり、ニウヅヒメは「祈雨止雨の神」となってしまった。
一方、丹生神社にはカナヤマヒメとカナヤマヒコの男女一組の神も合祀されている。他の鉱山でも「山神」として祭られる事もあり、鉱山に密接した神といえる。